レストラン『ホワイト・フォックス(The White Fox)』

王子駅の親水公園口を出てすぐ目の前、立ち食いそばの富士そばが入るビルの2階にあるのが、こちらの「ホワイト・フォックス」である。店名の由来は、もちろん王子の狐から。
でもなぜ英語なのだろうか、と思ったら、シェフがイギリスの方なのである。ちなみに奥様は、日本人。「駅近くのおでん屋さんがおいしいんですよ、お酒も種類がいっぱいあって」などと語ってくれる、昔から王子に住まう地元住民の方である。
シェフのお名前は、トレバー・ブライスさん。三ツ星レストランで腕を奮った経験もあり、国際的な料理競技会でも多数の賞を受賞している、スゴ腕の方である。遠くイギリスから食の専門誌が取材に訪れたこともあるそうで、その雑誌を見せていただき、まるで映画俳優かポップスターかのように写るご夫婦のお写真がとてもステキだった。
さらにシェフのトレバーさん、写真も趣味のようで、自ら手がけたお料理をキッチン脇にある超小型撮影スタジオで撮影されていた。
そんなシェフが腕を奮ってつくってくれた逸品の数々を、一つずつご紹介しよう。まずは、ホタテの塩辛。え、ホタテ?と正直、思った。ホタテのワタで、ホタテの身を塩辛にしたという品。「自家製」とメニューにあるが、おそらく他では味わうことのできないものではないだろうか。
イカの塩辛よりも当然、歯触りが柔らかで、味わいはまろやか。日本酒がほしくなるが、おそらくワインや焼酎でも全然合うだろう。
続いては、マグロのマリネ。間に挟まっているのは、なんと青りんごとミョウガである。そして梅干しソースが敷き詰めてあり、その酸味がまた絶妙。ただし、決して「すっぱい」わけではない。青りんごもミョウガも梅干しソースも、それぞれ主張が強そうな印象はあるが、このマグロのマリネに関して言えば、それぞれがあまり主張をせず、しっかりとマグロの味わいを引き立てている。その辺は、シェフの腕なのだろう。
そして人気メニューの一つ、鴨のたたき寿司。イギリス人のシェフが握る寿司とはまた驚きだが、これがまたうまい。もう、その一言に尽きる。黒オリーブのペーストがあしらわれているそうで、世の中にはこんな寿司もあるのか、とうならされるばかりである。
シェフのトレバーさんは日本食に強い関心を抱いており、他にも日本食としておなじみのメニューがベースになっている品が数々ある。しかしそれらを食してみると、和洋折衷、という言葉では語り尽くせない、新しいカテゴリーの食がここにある、という印象が強い。
ホワイト・フォックス(The White Fox)
所在地:東京都北区岸町1-1-11 幸栄駅前ビル2F
電話番号:03-6903-6696
http://www.thewhitefox.jp/
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